ミドリムシの活躍の場

ミドリムシは植物のように光合成で栄養分を生成し、動物のように動き回る、不思議な藻の一種です。ミドリムシに含まれる栄養分も動物性・植物性の両方があり、ビタミン、ミネラル、不飽和脂肪酸、アミノ酸など合わせて59種類にも及ぶため、完全栄養食とも呼ばれています。

 

空腹感を別にすれば、人間はこのミドリムシと十分なカロリーさえ摂取していれば健康的な生活を送ることができると言われており、現在、ミドリムシの粉末を用いたサプリメントやお菓子、調味料など、食品としてよく利用されています。将来的に起こりうる食糧危機に対する備えとしても有効であると考えられています。

 

また、肌に良いビタミン類やアミノ酸類を含むので、石鹸や化粧品へも利用されています。ミドリムシは葉緑素を持ち、光合成を行うため、二酸化炭素を吸着します。

 

この作用は二酸化炭素が多い過酷な環境下でも衰えることなく、また他の植物に比べても効率よく行うことができるため、地球温暖化対策のための利用が研究されています。

 

また光合成時に油脂を生成し、この油脂が軽量であるため、それを抽出、精製しバイオジェット燃料として利用する実験も行われています。ミドリムシ由来のバイオ燃料は再生可能なエネルギーなので、将来枯渇が懸念される化石燃料に代わるものとして注目を集めています。

 

他にも、ミドリムシを使った再生可能なバイオプラスチックや、水質改善など、さまざまな分野で実用に向けて研究がなされています。